けんしょぶつどがん／見諸仏土願

『無量寿経』に説く、阿弥陀仏の四十八願中第四十願の願名。道光『無量寿経鈔』による。義寂は「随意得見十方国土願」（『無量寿経述義記』中、恵谷隆戒『浄土教の新研究』四二三）、智光は「随意照見十方諸国願」（『無量寿経論釈』三、恵谷隆戒『同』四七七）、良源は「随意照見十方仏国願」（『九品往生義』浄全一五・二〇下）と呼ぶ。成仏したなら、その国土の菩薩たちがあらゆる厳浄なる諸仏の国々を見たいと願えば、それらの国々を願いのままにその国土（極楽）の宝樹に映し出して見ることができるようにしたい、という願。梵本の第三十九願、チベット訳の第四十一願、『無量寿如来会』の第四十願がそれぞれ対応する。『大阿弥陀経』『平等覚経』『無量寿荘厳経』には対応する願がない。

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【資料】道光『無量寿経鈔』四、義山『無量寿経随聞講録』上之三（共に浄全一四）

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【参考】香川孝雄『無量寿経の諸本対照研究』（永田文昌堂、一九八四）

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【参照項目】➡四十八願

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【執筆者：齊藤舜健】