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行華 (ぎょうけ)

提供: 新纂浄土宗大辞典

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ぎょうけ/行華

華を配賦はいふすること。僧侶に向かい仏前に散ずべき浄華を与えること。『大唐大慈恩寺三蔵法師伝』二によれば、行華作法つとにインドでも行われていたようである。また、善導法事讃』上には「また一人をして華をもて西南の角に在りて立ちて、行道の人の至らんを待ちて、即ち尽く行華して、行道の衆等に与えしめよ。即ち華を受けおわりて、即ち散ずることを得ざれ。且く待ちて、各おの自ら心を標して供養したてまつる。行道して仏前に至らんを待ちて、即ち意に随いてこれを散ぜよ。散じ竟りて、即ち過ぎて、行華の人の所に至りて、更に華を受くこと、また前の法の如くせよ」(浄全四・八上正蔵四七・四二七下)とある。今日では行道を行う者が自ら行華の人の前に至って華を受けるのではなく、行華の人がこれを衆僧に配賦することを通例としている。増上寺御忌の献華行道のときは、殿司でんすが生花を導師式衆に手渡し、その花を捧げ持って仏前に供える。


【資料】『大唐大慈恩寺三蔵法師伝』二(正蔵五〇)、良忠『法事讃私記』上(浄全四)


【参照項目】➡行華


【執筆者:杉山裕俊】