極楽往生は心に願いをもつこと(安心)と修行(起行、五種正行)とが支えあって成就するということ。善導は『観経疏』で「ただその行のみ有るは、行すなわち孤にして、また至る所無し。ただその願のみ有るは、願すなわち虚にして、また至る所無し。要ずすべからく願行相い扶たすけて、所為皆剋すべし」(聖典二・一八一/浄全二・一〇上)とする。ただし聖道門では、菩薩のめざす誓願(発心)と修行とが完成する意味で用いる。
【資料】『往生大要抄』(聖典四・三〇一/昭法全四九)
【執筆者:眞柄和人】