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戒壇廻り

提供: 新纂浄土宗大辞典

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かいだんめぐり/戒壇廻り

寺院の地下に設けられた、本尊宮殿の真下を廻ること。戒壇は回壇とも表記される。戒壇は真の闇を体験できるよう外部から光が入らない構造に造られ、いったん死んで生まれ替わるという、擬死再生の空間として機能した。善光寺建築に特徴的に見られ、長野市善光寺金堂には、中世以来この設備が存在していたと推測される。現在では、本尊直下の「極楽の錠前」に直接触れることによって阿弥陀如来結縁を果たし、往生の際の来迎を約す道場と説明される。全国の善光寺では、山梨県甲府市善光寺、長野県飯田市元善光寺、岐阜県関市宗休寺、愛知県稲沢市善光寺東海別院などにある。また香川県善通寺善通寺、京都市清水寺随求堂、岐阜県揖斐川町華厳寺などにもあり、胎内巡りとも呼ばれる。


【参考】『五来重著作集』二(法蔵館、二〇〇七)


【執筆者:吉原浩人】