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霊友会

提供: 新纂浄土宗大辞典

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れいゆうかい/霊友会

久保角太郎かくたろう(一八九二—一九四四)と小谷喜美きみ(一九〇一—一九七一)が昭和五年(一九三〇)に創始した在家仏教教団。本部は東京都港区麻布台。西田無学(一八五〇—一九一八)と法華系霊能者若月チセ(一八八四—一九七一)に影響を受けた久保は、在家主義による先祖供養と霊能による個人救済に傾倒。霊能者として兄嫁・小谷に厳しい修行を課し、同五年、東京・赤坂で霊友会を組織、法華経信仰と先祖供養を旗印に布教を開始する。その後、方針の違いや脱税容疑を受け幹部らが脱退、立正佼成会仏所護念会教団、妙智会などの分派を生んだ。久保と小谷の死後は、二代目会長となった久保の次男・継成(一九三六—)が教団イメージの若返りを図り(「インナートリップ」キャンペーン)海外布教社会事業に一層力を入れた。現会長は、五代目・末吉将祠(一九四九—)。同会は法華経信仰とともに父方母方双系の先祖供養教義の中心にしている。宗教活動以外では明法中学・高校、国際仏教学大学院大学の設立などの教育活動にも注力。信者数は公称約一三六万人(平成二六年〔二〇一四〕現在)。


【参考】水野泰治『霊友会—新宗教創始者伝』(講談社、一九八五)、孝本貢編『論集日本仏教史大正・昭和篇』(雄山閣、一九八八)


【執筆者:武井順介】