縁結び
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:20時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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えんむすび/縁結び
神仏・自然物への祈願、占いなどによって、良縁を得ることを願うこと。縁結びの御利益で信仰を集める神社は全国に多く、島根県の出雲大社、東京の東京大神宮などが有名。また民俗神の一つである道祖神は、境界神という性格が濃厚であるが、縁結びの神、夫婦円満を祈る神としても信仰を受けており、長野県内を中心として夫婦を象った双体の道祖神が見られる。神社のみならず、寺院でも観音菩薩や愛染明王の利益により縁結びの信仰を集める事例は多い。また樹木の奇態から縁結びとして信仰を集める場合もあり、宮城県の浄土宗寺院で「定義山」として知られる西方寺では、境内地にある二つの巨木が一つに合わさった「連理の欅」が、その異形から縁結びの信仰を集めている。
【参考】倉石忠彦「道祖神信仰と縁結び」(『国学院雑誌』一〇四—六、二〇〇三)、夏目琢史「縁結びと縁切り—長野県内の『縁切り信仰』の事例を中心に—」(『信濃』六二—一、二〇一〇)
【参照項目】➡西方寺一
【執筆者:名和清隆】