四大聖地
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:35時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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よんだいせいち/四大聖地
釈尊を偲ぶにふさわしい、釈尊にゆかりのある四ヶ所の尊い土地。生誕の地ルンビニー、成道の地ブッダガヤー、初転法輪の地サールナート、入涅槃の地クシナガラがそれに当たる。インド北部、あるいはネパールに位置する。『マハーパリニッバーナ・スッタンタ』(『大般涅槃経』)によれば、死期が近付きクシナガラの沙羅双樹のもとで横たわる釈尊に対し阿難が、これまで雨安居を過ごした比丘たちが釈尊のもとを訪れ、私たちはそうした方々にまみえ仕えてきたが、釈尊の亡き後はそうすることができないと述べると、釈尊が阿難に次のように告げている。すなわち信心のある者が訪れてみて感激する地に四ヶ所があり、それは如来(釈尊)の誕生の地、成道の地、初転法輪の地、入涅槃の地であって、出家修行者にしろ在家信者にしろ、仏教徒はそこに集まって来るというのである。四大聖地の制定は釈尊の言葉にもとづく。今日、その地を巡拝する仏教徒は絶えず、日本からも四大聖地巡拝の旅が数多く企画、実施されている。
【資料】南伝七・一六
【参考】中村元『ブッダ最後の旅—大パリニッバーナ経—』(岩波書店、一九八〇)
【参照項目】➡ルンビニー、ブッダガヤー、サールナート、クシナガラ
【執筆者:袖山榮輝】