聞名歓喜
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:35時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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もんみょうかんぎ/聞名歓喜
阿弥陀仏の名号を聞いて、踊り喜ぶこと。『無量寿経』に「あらゆる衆生、その名号を聞きて、信心歓喜して、乃至一念、至心に回向して、かの国に生ぜんと願ずれば、すなわち往生を得て、不退転に住す」(聖典一・二四九/浄全一・一九)とあり、また第四十四具足徳本願に「他方国土の諸もろの菩薩衆、我が名字を聞きて、歓喜踊躍して、菩薩の行を修し、徳本を具足せん」(聖典一・二三一~二/浄全一・一〇)とある。善導『往生礼讃』の初夜礼讃には「それ彼の阿弥陀仏の名号を聞くことを得ることあって、歓喜して一念に至るまで皆まさに彼に生ずることを得…たとい大千に満ちん火をも直ちに過ぎて仏名を聞く、名を聞いて歓喜して讃ずれば皆まさに彼に生ずることを得」(浄全四・三六二上/正蔵四七・四四一下)とあり、阿弥陀仏の名号を聞くことによって、歓喜して往生することが歎ぜられている。
【執筆者:工藤量導】