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撥遣

提供: 新纂浄土宗大辞典

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はっけん/撥遣

一度、勧請かんじょうした仏・菩薩等を本国に奉送すること。ここから、仏・菩薩像、位牌石塔等を修復するとき、もしくは新造するために仏・菩薩像を浄焚する際に行う作法をいう。俗に精霊抜き・魂抜き等と称せられている。修復するために一時的に撥遣してから補修後に再び開眼する場合は、「暫く鏡中にうつりて」(鏡を用いないときは「法性果位撥遣して」)、本座に還着げんちゃくし給わんことを念じる。新たに造立するために浄焚する場合は、「この華台に乗じて本国に還り給え」と意念しつつしきみの葉(散華)を空中に放ち、弾指の呪「オンバザラボクシャボク」と唱えつつ、撥遣弾指たんじを三返行う。浄土宗では「奉請」で仏・菩薩道場への来臨を請い、「送仏偈」で本国に還りたまえと念じ、撥遣とは称していない。


【参照項目】➡撥遣弾指撥遣式


【執筆者:西城宗隆】