撥遣
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:31時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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はっけん/撥遣
一度、勧請した仏・菩薩等を本国に奉送すること。ここから、仏・菩薩像、位牌、石塔等を修復するとき、もしくは新造するために仏・菩薩像を浄焚する際に行う作法をいう。俗に精霊抜き・魂抜き等と称せられている。修復するために一時的に撥遣してから補修後に再び開眼する場合は、「暫く鏡中に遷りて」(鏡を用いないときは「法性果位を撥遣して」)、本座に還着し給わんことを念じる。新たに造立するために浄焚する場合は、「この華台に乗じて本国に還り給え」と意念しつつ樒の葉(散華)を空中に放ち、弾指の呪「オンバザラボクシャボク」と唱えつつ、撥遣弾指を三返行う。浄土宗では「奉請」で仏・菩薩に道場への来臨を請い、「送仏偈」で本国に還りたまえと念じ、撥遣とは称していない。
【執筆者:西城宗隆】