通依報・別依報
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:29時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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つうえほう・べつえほう/通依報・別依報
『観経』に説かれる十六観の定善十三観における前七観を依報、後六観を正報とし、さらに前七観の依報のうち、①日想観②水想観③地想観④宝樹観⑤宝池観⑥宝楼観は総じて仏・菩薩に通ずるから「通依報」といい、⑦華座観のみ別して弥陀一仏に限るから「別依報」という。聖冏は『頌義』(浄全一二・一九〇上~一上)に通依報・別依報の典拠として、善導『観経疏』玄義分の「この依報の中に就いて、すなわち通有り、別有り。別と言うは、華座の一観は、これその別依なり。ただ弥陀仏に属す。余の上の六観は、これその通依なり。すなわち法界の凡聖に属す。ただ得生の者をして、ともに同じく受用せしむ。故に通と言う」(聖典二・一六四/浄全二・三上)の文を挙げている。
【参照項目】➡通正報・別正報
【執筆者:工藤量導】