先亡者に対してその苦しみを除き仏果を増進することを願って善事を営み、その功徳を先亡者に回向して供養すること。追善は追福、追修、追福作善などともいう。古来より造像、造寺、造塔、写経などの善事をもって回向されてきたが、浄土宗では宗義から五種正行、とくに称名念仏をもって追善回向を行い、極楽に往生した先亡者の仏果を増進せんとする。法然は後白河法皇の一三回忌に際して蓮華王院にて六時礼讃を修し三部経を読誦して追善回向したという。
【参考】『法要集』上、宍戸寿栄『浄土宗法儀解説』(大超寺、一九六六)
【参照項目】➡回向、追善、蓮華王院
【執筆者:永田真隆】