雑曼陀羅血脈譜
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:28時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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ぞうまんだらけちみゃくふ/雑曼陀羅血脈譜
一首。「雑曼荼羅相承師師血脈譜」ともいう。最澄撰『内証仏法相承血脈譜』(『仏法血脈譜』)一巻にある五首の脈譜(「達磨大師付法相承師師血脈譜一首」「天台法華宗相承師師血脈譜一首」「天台円教菩薩戒相承師師血脈譜一首」「胎蔵金剛両曼荼羅相承師師血脈譜一首」「雑曼荼羅相承師師血脈譜一首」)の一つ。最澄が入唐相承した円・密・禅・戒の四種法門の脈譜の中、「胎蔵金剛両曼荼羅相承」と共に密教の相承次第を記したもの。雑曼荼羅とは、雑種の曼荼羅の意で、両部大日如来以外の諸尊を中尊とする曼荼羅をいう。『選択集』二において純雑の二門を立てる証拠として、「密教の中に純雑の法有り。謂く『山家の仏法血脈の譜』に云く、〈一には胎蔵界の曼陀羅血脈の譜一首、二には金剛界の曼陀羅血脈の譜一首、三には雑曼陀羅の血脈の譜一首〉と。前の二首はこれ純、後の一首はこれ雑なり」(聖典三・一一〇~一/昭法全三一六)と挙げている。
【所収】『伝教大師全集』一、日蔵七五『内証仏法相承血脈譜』
【参照項目】➡曼荼羅
【執筆者:原口弘之】