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呪願偈

提供: 新纂浄土宗大辞典

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じゅがんげ/呪願偈

食作法じきさほうにおいて、食事を与えてくれた施主無量功徳があるように願う文。「此食色香味しじきしきこうみ 上献十方じょうこんじっぽうぶつ 中奉諸賢聖ちゅうぶしょげんじょう 下及六道げぎゅうろくどうほん 等施無差別とうせむしゃべつ 随感皆飽満ずいかんかいほうまん 令諸りょうしょこん施主せしゅとく 無量波羅蜜むりょうはらみつ」。『新学行要鈔』(正蔵七四・七八〇下、『正蔵』では「皆」が「悉」、「令諸〔今〕」が「今諸」である)に「呪願文」、祐麟述『浄業課務』「二時食法」(『祐天寺史資料集』四上・六三二、一八三七頃成立)に「呪願偈」と題している。今のこの食事の色形、香り、味を仏に供え、諸々の修行者に奉り、六道のものにも等しく差別することなく施し、感じるままにすべてのものが満足するように、この食を施してくださった方に無量功徳があるように、と願う意。食事の施主が決まっているときには「今」、決まっていないときには「諸」と唱える。


【参照項目】➡食作法


【執筆者:巖谷勝正】