大乗経論に見られる菩薩や行者の三昧体験における諸相の一つ。諸仏が禅定中の行者の面前に出現し、説法や成仏の授記を与えること。『大品般若経』二七には菩薩の一〇八種の三昧の一つに見諸仏三昧(正蔵八・四一八上)をあげ、『六十華厳』二一には菩薩見一切仏三昧(正蔵九・五三〇下)を説くなど多くの経典に散見できる。『般舟三昧経』は阿弥陀仏の現前を主題とし、『観経』の第九観も阿弥陀仏を対象とする。
【参照項目】➡般舟三昧
【執筆者:大南龍昇】