已講
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:19時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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いこう/已講
一
顕教の学僧が得る位で、南京三会または北京三会の講師を務めたのちに与えられる。已講とは講師を勤め已るの意。已講になると、次に僧綱の権律師に任じられることが定まっていたため、三会講師は顕教僧の登竜門の位置にあった。講師には毎年、南京・北京それぞれ一人が任じられた。毎年の講師名については、南京は『三会定一記』、北京は「天台二会講師次第」(東寺百合文書)からわかる。北京三会は南京と区別するため天台二会と呼ばれることが多い。北京三会では延暦寺・園城寺僧が隔年で任じられたが、浄土宗にも関わる延暦寺の顕真・静厳・聖覚・明禅・良快、園城寺の公胤らは已講を経由して昇進している。現在の浄土宗では学階名に用いている。
【参照項目】➡三会
【執筆者:善裕昭】
二
浄土宗における学階の一で、勧学に次ぐ第二級の学階。「僧階、教階及び学階査定に関する規程」(宗規第七八号)によれば、講師授与から七年経過以後、仏教に関する研究実績が認められた者が対象となり、教学審議会の学階審査部の審査後、宗務総長より浄土門主に上申し、功績委員会の議を経て授与される。
【参照項目】➡学階
【執筆者:編集部】