長崎県諫早いさはや市城見町。常楽山九品院。長崎教区№二二。慶長一〇年(一六〇五)常楽寺を改め慶巌寺とした。開山は九誉礫道。江戸時代は増上寺の末寺であったが、明治より知恩院の末寺となった。延宝二年(一六七四)大火にて諸記録を焼失するも、伝法然上人筆名号、源信筆三尊像は残った。諫早領主の菩提寺と定められ、霊屋廟所がある。八橋検校が当寺二世玄如より琴を学び、近くの本明川のせせらぎの音を思い起こして作曲したのが「六段の調べ」と伝わる。
【資料】『蓮門精舎旧詞』四二
【執筆者:金子孝司】