現存する善導の著作(五部九巻)のうち、主に浄土の教相教義を明かした『観経疏』一部四巻を解義分または教相分といい、往生浄土のための実践・行儀作法を明かした残りの四部五巻を行儀分という。行儀分はその内容から教法と行法の二種に分けられる。すなわち、『観念法門』一巻には観仏・念仏両三昧の教と行がともに説かれているからこれを教法とし、『往生礼讃』一巻には尋常行儀、『般舟讃』一巻には別時行儀、『法事讃』二巻には臨終行儀がそれぞれ説かれているからこれらを行法とする。浄土宗西山派や真宗では解義分を本疏、行儀分を具疏と呼ぶ。
【参照項目】➡五部九巻、具疏・本疏
【執筆者:杉山裕俊】