二巻。『論註正義』『浄土論註正義』ともいう。雲洞撰。一八世紀中頃、著作年代不明。本書は、『往生論註』の書題と本文とを釈したもので、『往生論註正義叙説』と併せて一部とすべき著作。註釈にあたって、良忠『往生論註記』、聖聡『往生論註記見聞』、良栄理本『往生論註記見聞』、道光『往生論註略鈔』、同『往生論註拾遺鈔』、輪超『論註字選』、円空『浄土論註私記』など既成の註釈書を駆使し、それらの解釈に対して、その正否を批判している。
【所収】続浄五
【参照項目】➡往生論註
【執筆者:加藤芳樹】