法会
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:32時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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ほうえ/法会
仏教の法要儀式をいう。仏・菩薩を供養し、経典を講説・誦経し、自身の菩提または死者のために追善供養するなど、仏法に関する行事・儀式・集いをいう。法要儀式の総称を指す場合と法要を特定する場合とがある。①寺院主催の法要を法会と称し、葬儀・法事とを区分する。寺事ともいう。②法会はある目的の儀式を総括するときに用い、法要は首尾一貫した内容の儀式(趣旨名)をさす場合に用いることがある。例えば、増上寺御忌大会はその御忌会そのものを法会と総称し、そのなかに引声法要・声明法要・阿弥陀懺法・法事讃などを修しているので、それぞれを法要という。また、法会は一日に晨朝・日中・日没(逮夜)などと数座の法要(時系列)を数日間に亘って厳修する大会をいうこともある。江戸時代の増上寺では、将軍家の新葬・法事の法会で四箇法要はじめ阿弥陀懺法・舎利講式などの法要が厳修された。知恩院御忌大会では晨朝・日中・逮夜の三法要を修し、最初の法要を開白、真中の日を中日、最後の法要を結願といい、この結願で放生会を行うのを通例としている。御忌大会では庭儀式(増上寺)・椽儀式(知恩院)を行い、導師・維那・式師(式衆)が法儀を厳修する。知恩院では式務・典謁、増上寺では会奉行・会行事・典謁・巡検・司式・殿司が法要の進行を図っている。
【参考】佐藤道子『悔過会と芸能』(法蔵館、二〇〇二)、奈良女子大学古代学学術研究センター設立準備室編『儀礼にみる日本の仏教』(同、二〇〇一)
【参照項目】➡法要
【執筆者:西城宗隆】