「根本無明」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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こんぽんむみょう/根本無明
根本的な煩悩としての無明のこと。無明は衆生にとって根源的な煩悩であり、覚りを妨げる最大の要因ともいえる。無明を一切の不善や煩悩の根本とする考えは種々の仏典に見られる。『北本涅槃経』には「無明は、すなわち是れ一切諸漏の根本なり」(正蔵一二・五八三上)とあり、無明が諸々の漏すなわち一切の煩悩の根本であるという。このような無明を断じて、覚りの智慧であるところの明を獲得することが仏道修行の目指すところである。
【執筆者:石田一裕】