「結縁五重筌蹄」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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けちえんごじゅうせんたい/結縁五重筌蹄
神谷大周著。明治二三年(一八九〇)四月、能潤社刊。福田行誡『伝語』中、「結縁五重開導略筌」を具現化する形で、結縁五重相伝における勧誡内容および道場の荘厳、次第等を撮要した書。第一教興約定分、第二勧誡総説分、第三古義伝灯分、第四五重随説分、第五勧修利益分に分けて説明する。著者は行誡の伝法改革を推奨し、しばしば反対派の勤息義城と論争した。実際の開筵は、明治二二年(一八八九)四月、清浄華院本堂焼け跡の仮殿で行われたものが最初で最後の試みであった。
【参考】恵谷隆戒『浄土教の新研究』(山喜房仏書林、一九七六)
【執筆者:後藤真法】