「往生要集料簡」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:21時点における最新版
おうじょうようしゅうりょうけん/往生要集料簡
一巻。法然述。源信の『往生要集』を注釈した書。法然の注釈は、他に『往生要集略料簡』『往生要集釈』『往生要集詮要』がある。四種の釈書はいずれも、詳しい成立年代は不明であるが、法然の著述の中で初期のものとされている。本書では、称名念仏を重視する法然の立場から『往生要集』を理解し、『往生要集』全一〇章のうち、特に大文第四「正修念仏門」の第四「観察門」、大文第五「助念方法門」の第七「惣結要行」、大文第八「念仏証拠門」、大文第一〇「問答料簡門」の第二「往生階位」に注目して、源信の真意は念仏が往生の要であり、念仏以外の実践行は往生の要ではないということを主張し、その念仏のなかでも特に称名念仏が至要なものとしている。
【所収】『仏教古典叢書』、昭法全
【執筆者:長尾隆寛】