「引鏧」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年9月17日 (月) 00:25時点における最新版
いんきん/引鏧
携帯用の小鏧。引磬とも書いた。小鏧の底部中央に金具を貫いて柄をつけ、その中間に鏧座(布団)を敷いたもので、金属製の桴で打ち上げるように打つ金属製楽器。引鏧に木魚をつけたものもある。引鏧の名称は、大衆を誘引するためのものとする説、大衆に注意を引くために打つものという説、磬の余韻は短いものがよしとするのに対して鏧は余韻嫋々として音色が長く引くからという説などがある。『法要集』には、「引鏧は、入堂・退堂等に大衆を誘引するため、および合鈸のときに用いる。偈頌等に用いる場合は大鏧に準じる」とある。入退堂のとき、着座起立等の合図に打ち威儀を揃える。露地での法要・墓回向等のときは、大鏧の犍稚法による。入堂のときに引鏧を用いる場合は、先進が引鏧を適宜一下しつつ衆僧を導くと共に、堂内に参列している人に導師の入堂と法会の開式を知らしめるために用いる。
【資料】『法式教案』
【執筆者:西城宗隆】