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りつぎ／律儀

身・口・意の行為にもとづく悪を抑制し制御するもの。ⓈⓅsaṃvara。制禦、護とも漢訳される。本来のインド語は「抑止・抑制・防御する（させる）こと」を意味する。部派仏教以降の伝統においては、悪から自身を防御する働きを指し、七衆（比丘びく・比丘尼びくに・沙弥・沙弥尼・式叉摩那しきしゃまな・優婆塞うばそく・優婆夷うばい）にそれぞれの別解脱律儀が存在すると考えられるようになった。また、比丘・比丘尼には、学処（波羅提木叉はらだいもくしゃ）を守る際に生じる別解脱律儀だけでなく、禅定の力によって悪を防ぐ静慮律儀じょうりょりつぎ、無漏の覚りによって悪を防御する無漏律儀の三種の律儀があるとされる。

【参照項目】➡別解脱律儀

【執筆者：山極伸之】