「一文字席」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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いちもんじせき/一文字席
江戸時代、増上寺の学寮に住する僧侶の階級座次の一つ。上座ともいう。法席における席次は、上読法問席と下読法問席があり、この下読法問席に外座と内座があり、さらに、この内座には一番輪から一四番輪までの階級がある。その上の上読法問席に縁輪席・扇間席・一文字席がある。一文字席は五〇名の僧侶から成る。一文字席に空席があれば、月行事と呼ばれる一文字席中の上席一二名の僧侶と所化役と呼ばれる二名の僧侶によって、扇間席中より上撰された。上撰された僧侶は方丈(法主)の認証をもって入席が許された。この一文字席に列席する者はすべて寮持となり、三大経蔵の閲覧も一文字席以上の僧侶に限られた。また、月行事一二名の筆頭を学頭と称した。
【参考】『大本山増上寺史 本文編』(大本山増上寺、一九九九)
【執筆者:和田典善】