「思惟略要法」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:26時点における最新版
しゆいりゃくようほう/思惟略要法
一巻。鳩摩羅什訳。観無量寿仏法を説く禅観経典。『出三蔵記集』には本経の訳者は記されておらず、『歴代三宝紀』八に初めて羅什訳と記す(正蔵四九・七八下)。序に「心に三病あり」とし、病に応じて観法を行ずべしとする。以下、四無量・不浄・白骨・観仏三昧・生身・法身・十方諸仏・観無量寿仏・諸法実相・法華三昧の十種観法を説く。訳者の信憑性について疑いが持たれているほか、本経が曇摩蜜多訳『五門禅経要用法』からの抄出と見ることに検討が加えられている。
【所収】正蔵一五
【参考】香川孝雄「『観無量寿経』の成立問題試考」(『浄土教の総合的研究』佛教大学総合研究所、一九九九)、山部能宜「『思惟略要法』と『五門禅経要用法』」(印仏研究四九—二、二〇〇一)
【参照項目】➡五停心観
【執筆者:大南龍昇】