「六欲天」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:35時点における最新版
ろくよくてん/六欲天
欲界に属する六つの天、またそれらの天に属する神々の総称。すなわち①四大王衆天②三十三天③夜摩天④覩史多天⑤楽変化天⑥他化自在天の総称である。これら六天は三界のうち欲界に属し、天としては低位の存在である。①四大王衆天は、四天王とその眷属で構成され、須弥山の中腹に存在する。②三十三天は忉利天ともいわれ、須弥山の頂に存在し、帝釈天が属している。③夜摩天は焰摩天ともいわれ、四大王衆天と三十三天が地居天といい須弥山に住むのに対し、夜摩天以上の神は、空居天といわれ須弥山の頂上のさらに上の空に宮殿を構えて存在する天とされる。④覩史多天は兜率天とも呼ばれ、弥勒菩薩が存在すると考えられている。⑤楽変化天は化楽天や尼摩羅ともいわれ、ここに属する神は自ら欲望の対象を出現させて、その中において楽しむとされる。⑥他化自在天は第六天や波羅尼蜜天ともいわれ、欲界の中で最高位の天である。ここに属する神は、他の神が出現させた欲望の対象において、自在に楽しむことができるとされる。またこの天の高所には欲界の主である摩王が住むとされる。
【執筆者:石田一裕】