「魔縁」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:34時点における最新版
まえん/魔縁
衆生の仏道修行を退転させる原因。偶発的に去来して人々を眩惑し道を誤らせる存在。特に釈尊の成道を妨害した天魔波旬をいう。法然の『要義問答』に「ただ弥陀の願力に乗りて往生せんと願うに魔縁便を得る事なし」(聖典四・三九四/昭法全六三一)と見られる。また『保元物語』下では崇徳院が「彼科を救わんと思う莫太の行業を併三悪道に拋籠、其力を以、日本国の大魔縁となり…」(『日本古典文学大系』三一・一八一)と怨霊になったという。また天狗も魔縁と考えられた。
【参照項目】➡魔
【執筆者:小澤憲雄】