「伝戒作法」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:29時点における最新版
でんかいさほう/伝戒作法
円頓戒を伝授して真の仏弟子とする作法。伝宗伝戒道場・授戒会の「正授戒」で行う授戒儀式作法。「十二門戒儀」の第七「正授戒(授戒)」で羯磨を三回行うことをいう。『授菩薩戒儀則』(黒谷古本)には相伝戒と発得戒を説き、円頓戒は盧遮那仏・釈尊より連綿として相承されている相伝戒であり、相伝された戒法を体得するので発得戒という。戒法を体得することを戒体発得といい、このために羯磨という問答形式の作法が行われる。伝戒師は円頓菩薩戒の三聚浄戒を説き、戒師能く持つや否やと三問し、受者は能く持つと三答して、三聚浄戒を持つことを誓う。第一羯磨で戒法が振動し、第二羯磨で戒法が戒壇の上に来り集まり、第三羯磨で戒法が受者の頂きより身中に入り満ちて、正しく戒体が発得される。この作業を白四羯磨(一白三羯磨)という。枕経・剃度式・得度式などでは、たんに「授与三帰三竟」という。
【参考】椎尾弁匡『授戒講話』(弘道館、一九三一)、恵谷隆戒『円頓戒概論』(大東出版社、一九三七)
【執筆者:西城宗隆】