「捨世地」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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しゃせいじ/捨世地
捨世派の僧らが住持した寺院の呼称。称念の京都東山一心院をはじめとして、弾誓、忍澂、関通等の捨世主義者達が止住した寺院のこと。『浄土宗史』の寺院の項(浄全二〇・五九七下~六二九上)には、徳川時代の浄土宗寺院として、本山、檀林、紫衣地、格寺、能分地、西堂地、別当、塔頭等の官寺と並んで捨世地を挙げているが、住持の僧達が捨世主義であるなら、どのような官寺でも捨世地といえる。捨世派の隠遁・専修主義による清規のもとでの厳粛なる風儀をかもし出すのが捨世地である。
【参考】深貝慈孝「浄土宗捨世主義者の社会性」(『中国浄土教と浄土宗学の研究』思文閣、二〇〇二)
【執筆者:兼岩和広】