江戸時代の寺格の一つで、西堂が住持する寺院。西堂とは、宗戒両脈の相承を受けているが、香衣綸旨こうえりんじを受けていないために、純黒衣に色袈裟を用い、引導・焼香などの化他の一分を許可された僧の称号であり、一般僧侶とも扱いが異なった特殊な僧格であった。本来禅宗で用いられた言葉で、西堂せいどう・東堂の併称であった。
【参考】大島泰信『浄土宗史』(浄全二〇)
【執筆者:𠮷水成正】