「一枚起請但信鈔」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
Seishimaru (トーク | 投稿記録) 細 (1版 をインポートしました) |
|
(相違点なし)
|
2018年3月30日 (金) 06:19時点における最新版
いちまいきしょうたんしんしょう/一枚起請但信鈔
二巻。『一枚起請文但信鈔』『但信鈔』ともいう。隆長撰。元禄九年(一六九六)成立。『一枚起請文』の注釈書。随文解釈の形を取り、衆生の機根の不同をふまえた上で、顕密の諸教をはじめ、法然の法語、『四十八巻伝』、漢籍、和歌、諸師の行状等を援用して「仏法の中に於て、殊に機を簡ばざるは、念仏の一行なるべし」(浄全九・八二上)とし、末世の十悪の人を救うのは、自らが本願の念仏一行を修し、他者にも勧めることであると述べる。隆長は忍澂と親交があった天台宗の阿闍梨(本書序)。
【所収】浄全九
【参考】林彦明「一枚起請文の研究」(『専修学報』二、一九三四)、藤堂恭俊「一枚起請文註釈書目録の作製と撰者考」(『仏教文化研究』一六、一九七〇)、小川竜彦『一枚起請文原本の研究』(『浄土宗学研究叢書〈祖師篇〉』国書刊行会、一九八四)
【参照項目】➡一枚起請文
【執筆者:米澤実江子】