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しょうしょうにんがん／摂聖人願

聖人を摂する願のこと。聖冏が阿弥陀仏の四十八願を、その対象と内容を明らかにするために『浄土略名目図』に示した分類の一つ。四十八願を摂法身しょうほっしん・摂浄土しょうじょうど・摂衆生せつしゅじょうの三種としたうち、摂衆生願に摂凡夫願と摂聖人願があるとしている。そのうち摂聖人願を摂声聞願と摂菩薩願に分けている。摂声聞願とは、四十八願のうち第十四声聞無数願のこと。また摂菩薩願は、さらに摂自国願しょうじこくがんと摂他国願しょうたこくがんに分けられている。その摂自国願とは第二十三供養諸仏願、第二十四供具如意願、第二十五説一切智願、第二十六皆悉金剛願、第二十八見道場樹願、第二十九得弁才智願、第三十智弁無窮願、第四十見諸仏土願、第四十六随意聞法願の九願、摂他国願とは第二十二必至補処願、第三十六聞名梵行願、第四十一聞名具根願、第四十二聞名得定願、第四十三聞名貴家願、第四十四聞名具徳願、第四十五聞名見仏願、第四十七聞名不退願、第四十八得三法忍願の九願（願名は『浄土略名目図』による）。

【参照項目】➡摂凡夫願、摂法身願・摂浄土願・摂衆生願、四十八願

【執筆者：服部淳一】