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けんぞくちょうじゅがん／眷属長寿願

『無量寿経』に説く、阿弥陀仏の四十八願中第十五願の願名。道光『無量寿経鈔』による。義寂も同じく「眷属長寿願」（『無量寿経述義記』中、恵谷隆戒『浄土教の新研究』四二一）と呼ぶ。智光は「寿命無量随願自在願」（『無量寿経論釈』三、恵谷隆戒『同』四七六）、良源は「眷属長寿随願自在願」（『九品往生義』浄全一五・一六下）と呼ぶ。自らが成仏した国土（極楽世界）の人天の寿命に限りがないようにしたい、という願。自身の本願として寿命の長短を自由にしたいと願う者についてはその限りではない、という例外規定が附されている。『大阿弥陀経』の第二十一願、『平等覚経』と『無量寿如来会』の第十五願、梵本、チベット訳のそれぞれ第十四願、『無量寿荘厳経』の第十一願がそれぞれ対応する。

【資料】道光『無量寿経鈔』三、義山『無量寿経随聞講録』上之二（共に浄全一四）

【参考】香川孝雄『無量寿経の諸本対照研究』（永田文昌堂、一九八四）

【参照項目】➡四十八願

【執筆者：齊藤舜健】