「囲繞」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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いにょう/囲繞
周りを取りまくの意。囲遶とも書く。仏辺旋繞の意で、仏に右肩を向けて右回りに回って敬礼することをいう。三回仏の周りを右回りすることを繞仏三匝あるいは右繞三匝といい、最高の敬礼法とされる。法要で衆僧が本尊の周囲を回って行道することはこの礼法にもとづいている。『選択集』に「また前の二十五の菩薩等とともに、百重千重に行者を囲繞して、行住坐臥、一切の時処を問わず、もしは昼、もしは夜、常に行者を離れたまわず」(聖典三・一八一/昭法全三四六)とあるのは、一般的な用法である。囲まれたものに対する敬意を伴って用いられた。これによって導師を囲繞して脇導師・式衆が入堂する。
【執筆者:廣本榮康】