阿弥陀経摘要易解
提供: 新纂浄土宗大辞典
あみだきょうちゃくよういげ/阿弥陀経摘要易解
一巻。清・真嵩(一七九四—一八六八)述。著者の真嵩は、浙江省の人、徐氏の出で、字は普能、一〇歳で出家、一八歳で具足戒をうけ、咸豊二年(一八五二)天寧寺の住職となった。『阿弥陀経』について全体を序分・正宗分・流通分に分け、『阿弥陀経』の玄奘訳『称讃浄土経』をも参考にしながら天台教学に基づき簡易な注釈を付している。往生の条件としての善根を解釈する中では、袾宏の教理を取り上げながら、一心に称名念仏することが最上の善根であると説く。さらに「臨終来迎」については、仏を憶念すれば必ず成仏できるという『楞厳経』の所説に基づき、臨終時における一心不乱の念仏の必要性を説く。
【所収】続蔵二二
【執筆者:肖越】