あみだぶっせつりん/阿弥陀仏説林
七巻。日渓法霖門下、真宗本願寺派の継成編著。明和九年(一七七二)に浪華書林から刊行。継成が大蔵経を閲覧し、阿弥陀仏についての経説を集記したもの。集記の経典は二〇〇種以上に及び、密教経典も多く含まれる。所々に継成の註記があり、所学の法門が諸経典の理に適うことへの感慨を述べている。湛然『止観輔行伝弘決』の「諸教に讃える所多く弥陀にあり」(正蔵四六・一八二下)を証明するものといえる。諸経典に説かれる阿弥陀仏を知るのに適している。
【所収】真宗全書七、新編真宗全書三
【参考】矢吹慶輝『阿弥陀仏の研究』(明治書院、一九三七)
【執筆者:藤田真隆】