西園寺
提供: 新纂浄土宗大辞典
さいおんじ/西園寺
京都市上京区寺町通鞍馬口下ル。宝樹山竹林院。京都教区№三一。開山は覚勝で、元公爵西園寺家の菩提所である。嘉禄元年(一二二五)、藤原北家閑院通季の曽孫公経(入道一品覚勝)により真言宗寺院として開創された。寛喜三年(一二三一)、覚勝は栂尾の明恵について剃髪し、戒を受けた。元は現在の京都市北区金閣寺町にある別邸北山第に一宇を建立して西園寺殿と称し、北白河院・安嘉門院らの臨御を得て供養会を行ったのに始まる。文和三年(一三五四)室町頭に移り、天文二三年(一五五四)に縁誉称念が中興して浄土宗となった。のち天正一八年(一五九〇)現在の地に移った。北山第は応永四年(一三九七)足利義満が譲り受け、鹿苑寺(金閣寺)を建てた。
【資料】『浄土宗寺院由緒書』上(『増上寺史料集』五)
【執筆者:藤野立徳】