むしくようねんぶつ/虫供養念仏
農作業の過程で駆除してしまう多数の虫の供養を目的として称える念仏。駆除した虫の怨みを受けないようにとの意味もある。虫施餓鬼と称して虫供養を行う地域もある。寺院もしくは田において百万遍念仏もしくは双盤念仏を称え供養を行う。地域によっては名号札を配り、それを竹に挟み田に刺すこともある。この儀礼には虫除けの意味合いも含まれるため、虫送り念仏との類似点は多い。
【参考】佛教大学民間念仏研究会編『民間念仏信仰の研究 資料編』(隆文館、一九六六)
【参照項目】➡虫送り念仏
【執筆者:江島尚俊】