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藤原兼隆

提供: 新纂浄土宗大辞典

ふじわらのかねたか/藤原兼隆

法然往生する七、八年前、上人往生に際しては「光明遍照の四句の偈を唱べし」(法伝全四九四)との夢告を受けた雲客「兼隆朝臣」(『四巻伝』四)。『国華本』の法然臨終場面に描かれ、兼日に往生の告を蒙る人々の一人として「前右権大弁藤原(兼隆中宮大進云朝臣)」(法伝全五一〇)と記名される。また『西方指南抄』所収「聖人の御事諸人夢記」では「中宮の大進、兼高」(『定本親鸞聖人全集』五、一四一)とする。兼高は『尊卑分脈』によると、中納言藤原長方の四男で『三長記』の作者長兼の弟、延応元年(一二三九)一一月六日没、六一歳。


【資料】『御臨終日記』(昭法全)、『琳阿本』八、『古徳伝』八、『九巻伝』七下(以上、法伝全)、『四十八巻伝』三八(聖典六)


【執筆者:今堀太逸】