一巻。法洲ほうじゅう著。天保九年(一八三八)撰。素信(一八世紀ごろ、生没年不明)は『翼讃決択』(欠本)を顕して『翼賛』の誤りを指摘訂正したが、さらに法洲が『翼賛』および『翼讃決択』に批評を加えて宗義の顕正を試みたもの。内容は念仏と戒について述べたもので、『四十八巻伝』一三に見られる法然の清水寺での説戒を、義山が持戒念仏の勧めと捉えたことに対する批評から始まる。
【所収】『大日比三師講説集』中
【執筆者:宮入良光】