土中に仏教経典を埋納する目的で寺院や神社や霊地などに造られた施設で、盛土や積石を伴う場合や岩窟や岩の隙間などに納めることもある。経塚への経典の埋納は、末法の世を経て弥勒が現世に出現するまで経典を残すために行われるようになり、やがて、追善や逆修供養などの目的にも及ぶ。このような目的の経塚は一一世紀末から一三世紀にかけて流行した。
【執筆者:門田誠一】