二巻。『五種決無題記』『五重口決無題記』ともいう。撰者未詳。本文中に伝通院相承門人とあることから江戸期成立か。本書は『指南目録集』『五重口伝鈔』『五重聞書』『朱切紙』等の諸書を引用して五重伝法について詳述している。本書には写本のほか明暦四年(一六五八)・元禄四年(一六九一)の刊本がある。
【所収】『伝灯輯要』、『祐天寺史資料集』別巻伝法篇(祐天寺、二〇〇八)
【執筆者:石川達也】