ほうりん/法輪
仏の教え(法)をⓈcakra(輪)に喩えた表現。ⓈdharmacakraⓅdhammacakkaの訳語。cakraとは「古代インドの環状の武器」または「車輪」を意味するが、仏の教え(法)を「古代インドの環状の武器」と解釈すれば、それは釈尊在世当時、世間にはびこっていた六師外道に代表される邪説を滅ぼす武器、あるいは人々の不安や迷いを滅する武器を象徴することになり、「車輪」と解釈すれば、それはひとたび釈尊の口から放たれた真実の教えが坂道を転がる如く世界に伝わり、とどまることを知らない様子を表しているとも考えられる。
【参照項目】➡転法輪
【執筆者:平岡聡】