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法然上人研究

提供: 新纂浄土宗大辞典

ほうねんしょうにんけんきゅう/法然上人研究

佛教大学法然上人研究会編。昭和五〇年(一九七五)七月、隆文館刊。開宗八〇〇年を記念し、当時佛教大学学長であった藤原了然を代表として法然上人研究会が組織された。同研究会は佛教大学学会より昭和四七年(一九七二)から翌年にかけて研究助成を受け、二四名の学者がそれぞれの専門分野から法然を研究し、本書はその成果の一部を集録したものである。巻末には法然上人真筆類聚解説を付録する。


【執筆者:永田真隆】


藤堂恭俊著。二巻。第一巻は昭和五八年(一九八三)八月に宗祖法然上人降誕八五〇年を記念して、第二巻は平成八年(一九九六)八月に『選択集』撰述八〇〇年を記念して出版された。ともに山喜房仏書林刊。著者の昭和三〇年(一九五五)から平成四年(一九九二)までの法然に関する論文を収集整理したもので、両巻とも書名に思想篇と記されている通り、共通して法然の思想が中心的関心となっている。しかし、第二巻のあとがきにも見られるように、法然遺文の資料性に対する問題意識も高く、思想研究の典拠となる資料には詳細な検証作業が施されている。第一巻では、法然浄土宗開創期の問題や、教判、実践、善導観等の問題を論じ、第二巻では、法然浄土教の実践体系と信仰の内実、新羅浄土教の摂取、仏凡の関係性について、および廃助傍の三義の成立、来迎臨終正念についての論考に加え、『浄土宗大意』や『醍醐本』などの法然遺文の資料性や伝承そのものを主題とする論文を収めている。


【執筆者:市川定敬】


法然上人研究会が発行する学術論文を掲載する会誌。平成四年(一九九二)創刊。


【参照項目】➡法然上人研究会


【執筆者:伊藤真宏】