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殺生

提供: 新纂浄土宗大辞典

せっしょう/殺生

生きものの生命を奪うこと。ⓈprāṇātipātaⓈhiṃsāⓅpāṇātipātaⓉsrog gcod paなど。十悪の第一。五戒・八戒・十戒において殺生は第一に位置し、厳しく戒められている。律蔵において殺生は、人命を奪う場合は波羅夷はらいとなり、畜生の場合は波逸提はいつだいとされる。浄土宗に伝承される円頓戒においても、『梵網経』に説く十重禁戒の第一で戒められ、一切の命ある者をことさらに殺してはならないとする。また一般的にむごいことを指す意味で用いられることもある。


【資料】『四分律』、『梵網経』


【参考】平川彰『律蔵の研究』(山喜房仏書林、一九六〇)


【参照項目】➡十悪十重禁戒具足戒不殺生殺戒


【執筆者:工藤大樹】