弥勒の異名。Ⓢmaitreya-nāthaの訳語。「氏」には「もと」「主」という意味がある。全体として「慈しみを基本とする者」。この訳語は〈無量寿経〉類においては『無量寿経』『無量寿荘厳経』において用いられる。
【参考】香川孝雄『浄土教の成立史的研究』(山喜房仏書林、一九九三)
【参照項目】➡弥勒一
【執筆者:中御門敬教】