一巻。恵頓撰。増上寺塔頭たっちゅう宝松院九世忍海の伝歴を述べたもの。安永七年(一七七八)に小机泉谷寺の恵頓が著して、天明四年(一七八四)恵海の跋文がある『泉谷瓦礫集』に収録されている。また『浄全』一八巻刊行に際し『略伝集』に転載された。本文によれば、忍海の没後一八年になるが、師の行状について画業ばかり顕彰され、徳行について正しく伝えるものがないことを嘆き、備忘のため著したとある。
【所収】『泉谷瓦礫集』、『略伝集』(浄全一八)
【参照項目】➡忍海
【執筆者:石川達也】