弥勒付属
提供: 新纂浄土宗大辞典
みろくふぞく/弥勒付属
釈尊が説法をする際に、説法にもれた人々を教化することを期して未来において流通せしむべく、その所説の法門を未来仏である弥勒に対して付属することをいう。『三部経釈』には『無量寿経』の「仏、弥勒に語げたまわく。それ、かの仏の名号を聞くことを得ることあって、歓喜踊躍して、乃至一念せんに、まさに知るべし、この人、大利を得たりとす。すなわちこれ無上の功徳を具足す」(聖典一・二八四/浄全一・三五)を引き、これを弥勒への付属とする。聖光は『西宗要』で『大阿弥陀経』や『平等覚経』にも「付属の文有り」(浄全一〇・一三一下)と述べ、それを紹介している。
【参照項目】➡弥勒一
【執筆者:遠田憲弘】