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弁栄聖者光明大系

提供: 新纂浄土宗大辞典

べんねいせいじゃこうみょうたいけい/弁栄聖者光明大系

田中木叉もくしゃ編。一四巻。大正一一年(一九二二)より昭和三八年(一九六三)にかけて順次刊行。ミオヤのひかり社刊。山崎弁栄の遺稿をその主義思想にもとづいて高弟の田中木叉が体系的に編集した全集。この全集はもともと弁栄が晩年の大正八年(一九一九)一一月に創刊し、弁栄没後の昭和九年(一九三四)まで継続して刊行した「ミオヤの光」に掲載された遺稿を体系的に整理し、増補して逐次出版したものである。刊行された年時の順序に従うと、大正一一年に『人生の帰趣』『光明の生活』、同一五年に『お慈悲のたより 上巻』『道詠集』、昭和三年(一九二八)に『無辺光』『不断光・仏法物語』、同五年に『お慈悲のたより 中巻』『無量光寿』、同二九年に『お慈悲のたより 下巻』、同三一年に『無礙光』、同三二年に『無対光』、同三四年に『焰王光』、同三五年に『清浄光・歓喜光・智慧光・不断光』、同三八年に『難思光・無称光・超日月光』となる。特に一二光仏について光明摂化の働きを開示している各巻は異彩を放っている。これらは、山崎弁栄の思想・教行を伝えるとともに近現代浄土教の特徴を伝える資料として高く評価される。


【参照項目】➡山崎弁栄


【執筆者:藤本淨彦】